きくな湯田眼科

両眼開放屈折検査

調節力とは

ヒトの目は遠くにも近くにもピントを合わせる(調節と言います)ことができます。この能力を調節力と言います。
デジタルカメラでは調節は当たり前に行われていますが、この場合は中のレンズが前後に動いて焦点を合わすようになっています。動物でもイカなどでは、カメラと同じようにレンズに当たる水晶体が前後に動き焦点合わせを行っています。ヒトの場合は水晶体の位置は変わることはなく、その厚みを変えることで調節を行っています。つまり、近くを見るときには水晶体が厚くなり、凸レンズのパワーを増すことでピントを合わすようになっています(図1)。

両眼開放屈折検査図1

水晶体は他のどの組織よりタンパク密度が高い組織で(90%がタンパクです)、そのほとんどがクリスタリンという水溶性タンパクになっています。クリスタリンはα、β、γと3種類あり、それぞれが絡み合い、密に集合し透明性が保たれ、また水晶体固有の弾性を保っています。

水晶体はチン小帯(毛様体小帯)という糸状の組織でハンモックのように引っ張られてつられています(図2)。チン小帯の一方は毛様体という組織に付着しています。毛様体には輪状の筋肉があり(調節筋)、この筋肉が収縮するとチン小帯が緩み、水晶体は厚みを増します。こうして近くを見るときにピントを合わすことができるのです(図3)。

両眼開放屈折検査図2図3

クリスタリンは赤ちゃんの時にできたものが、一生涯にわたり存在し続けます。その過程で紫外線や活性酸素によりタンパク分子の切断がおこり、やがて水溶性が失われ、弾性が失われ、透明性も失われていくことになります。こうして老眼、白内障が起こってくるのです。

調節力は若い人ほど高く、特に幼少時では強い調節力のために、容易に近視化します。これを調節緊張と呼びます。小児の屈折検査では調節緊張を取るために、いろいろな工夫が必要です。そして、正確な屈折状態を知るためには、調節をとる点眼薬を使用する必要があります。

本機械では、遠方に視標を置くことができ、自然な状態で調節緊張を起こすことなしに屈折状態を計測することが可能です。

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